Javaの変数とは?書き方や使い方をわかりやすく解説

Javaの「変数」って難しそうに感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルなしくみです。
この記事では、変数の基本から使い方、サンプルコードや練習問題まで丁寧に解説しています。
この記事を読み終えるころには、あなたもJavaの変数を自由に使いこなせるようになります。
初心者の方でも、変数の本質やルール、使いどころがきちんと理解できるように、たくさんの例を交えて解説していきますね。
Javaの変数とは?
Javaにおける「変数」とは、データを一時的に保存する箱のようなものです。
数字、文字、文章、真偽値などさまざまなデータを入れて、あとでプログラム内で再利用できるようにします。
変数を使うことで、コードが短く、わかりやすく、そして柔軟になります。
変数はどんな時に使う?
たとえば、ゲームでスコアを記録したり、アプリでユーザーの名前を表示したり、数値を計算したりする場面で使います。
毎回同じ情報を何度も書くのではなく、「変数」に入れておけば、一度の変更ですべてに反映されるため、作業が非常に効率的になります。
特に複雑なプログラムになればなるほど、変数の使い方がコードの品質に直結します。
変数の仕組みを簡単に説明すると
変数には「名前」と「中身(値)」があります。
たとえば、「age = 15」という変数なら、「age」が名前で、「15」が中身です。
この変数を使えば、何歳かを簡単に管理できます。
名前はラベルのようなもので、コンピューターが値を区別しやすくするために付けます。
Javaでの変数の書き方
Javaでは、変数を使う前に”どんな種類のデータを入れるか”を指定する必要があります。
このルールがあることで、プログラムの安全性や予測可能性が高まります。
基本の書き方
データ型 変数名 = 値; int age = 15;
たとえば、
int age = 15;
このように書くと、「age」という名前の変数に「15」という数値が入ります。この時点でJavaは「この変数には整数しか入らない」と理解してくれるのです。
よく使うデータ型
Javaにはさまざまなデータ型がありますが、まずは以下の4つを覚えると良いでしょう。
データ型 | 説明 | 例 |
---|---|---|
int | 整数(小数なし) | int age = 18; |
double | 小数ありの数 | double pi = 3.14; |
String | 文字の集まり(文章) | String name = “シン”; |
boolean | 真(true)か偽(false) | boolean isJavaFun = true; |
それぞれの型には向いている用途があります。たとえば、小数点以下も扱いたい場合はdouble
を、文章を扱いたいならString
を使います。用途に応じて適切な型を選ぶのがポイントです。
サンプルコード:変数を使って自己紹介
public class Main {
public static void main(String[] args) {
String name = "シン";
int age = 16;
System.out.println("こんにちは!私は" + name + "です。年齢は" + age + "歳です。");
}
}
解説:
このプログラムでは、name
とage
という変数を作って、それを使って文章を出力しています。変数を使うことで、名前や年齢を変更するときに、1か所書き換えるだけで済みます。複数の出力に同じ値を使う場合でも、変数を使っておけば、修正がとても簡単になります。
変数の使い方と注意点
変数名のつけ方
変数の名前は、わかりやすくて意味のあるものにしましょう。たとえば、「x」よりも「score」や「userName」の方が何を入れているかすぐにわかります。プログラムが長くなってきたとき、わかりづらい変数名だと自分でも何をしているかわからなくなってしまいます。
ルール:
- アルファベット、数字、アンダースコア(_)が使えます
- ただし、数字から始めてはいけません
- Javaの予約語(
class
,int
など)は使えません - 通常はキャメルケース(例:userName, playerScore)を使うと読みやすくなります
値の変更(代入)
変数はあとから中身を変えることもできます。これは「代入(だいにゅう)」と呼ばれる操作で、同じ変数に別の値を入れることができます。
int score = 50;
score = 80;
System.out.println(score); // → 80
このように、スコアが変わった場面では、変数の値を上書きすることで新しい状態を反映できます。
変数のスコープ(使える範囲)
変数には「使える場所(スコープ)」があります。スコープを正しく理解しないと、思った通りに値が使えず、エラーになることがあります。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int number = 10;
System.out.println(number); // OK
}
public static void test() {
// System.out.println(number); // エラーになる(別の場所だから)
}
}
ここでは、number
はmain
メソッドの中だけで使えます。他のメソッドでは見えません。これを「ローカル変数」と言います。プログラム全体で使いたい場合は、クラスの外側に定義する「フィールド変数(メンバ変数)」を使う必要があります。
演習問題
問題1:数値を保存して表示しよう
あなたの年齢(例:16)を変数に入れて、「私は○○歳です」と表示するプログラムを書いてみましょう。年齢を変更したいときは、変数の中身を変更するだけで済みます。
解答例:
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int age = 16;
System.out.println("私は" + age + "歳です。");
}
}
問題2:変数の内容を変更しよう
「スコア」を変数にして、最初は30、そのあと80に変更して表示してください。変数に新しい値を代入することで、変化を簡単に表現できます。
解答例:
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int score = 30;
score = 80;
System.out.println("現在のスコアは" + score + "点です。");
}
}
問題3:文字列を変数で管理しよう
名前を変数にして、「こんにちは、○○さん」と表示してください。名前を変えるたびに文章を編集するのではなく、変数だけを変更すれば済むのがポイントです。
解答例:
public class Main {
public static void main(String[] args) {
String name = "タカシ";
System.out.println("こんにちは、" + name + "さん");
}
}
よくある質問(FAQ)
Q1. 変数って毎回宣言しないといけないの?
A. はい、Javaでは変数を使う前に必ず「宣言」して、データ型を指定する必要があります。これを省略することはできません。これにより、安全でミスの少ないプログラムを書くことができます。
Q2. 同じ名前の変数は使える?
A. 同じスコープ内では使えません。エラーになります。別のメソッドなどであれば、同じ名前でも問題ありません。
Q3. 文字と数字を一緒に使いたい時は?
A. 文字列と数字は「+」でつなぐことができます。Javaが自動で数字を文字列に変換してくれるので、特に意識しなくてもOKです。
Q4. 変数に何も入れないとどうなる?
A. 初期化しないとエラーになります。Javaでは変数を使う前に、必ず何か値を代入しないといけません。初期値やnull
を代入しておくのが一般的です。
Q5. 変数は途中で型を変えられる?
A. できません。たとえば、int型の変数に文字列を代入しようとするとエラーになります。もし別の型のデータを使いたいなら、別の変数を用意しましょう。
まとめ
Javaの変数は、「データを入れておく箱」として、とても重要な役割を持ちます。値を一時的に保存して、再利用したり、処理に使ったりするための基本中の基本です。
変数を正しく使えるようになると、コードがグッと読みやすくなり、ミスも減ります。
最初は「データ型って何?」「なぜ宣言が必要なの?」と戸惑うかもしれませんが、繰り返し練習していくことで自然と身につきます。
この記事で紹介した内容やサンプルコード、演習問題を繰り返し試して、自信を持ってJavaのプログラミングを進めていってください!